(ブルームバーグ):アジア時間14日午前の取引で、金相場が上昇した。トランプ米大統領が欧州連合(EU)およびメキシコに対し来月から30%の関税を課すと表明したことを受け、安全資産としての需要が高まっている。
金相場は1オンス=約3370ドルで推移。先週は0.6%上昇していた。米国の貿易相手国・地域は、8月1日の期限を控え交渉の最終局面を迎えているが、トランプ氏の交渉に対する忍耐は限界に近づいているようだ。
トランプ氏は12日、メキシコとEUに対し30%の関税を課すと表明。新たな税率を通告する2通の書簡をソーシャルメディア上で公開し、交渉で条件が改善されなければ8月1日から適用すると伝えた。
金相場は年初来で25%余り上昇し、4月には過去最高となる1オンス=3500ドル超を記録した。トランプ氏による通商政策の見直しは市場にとって持続的な不確実要因となっており、世界経済への長期的な影響を懸念して金への資金逃避が広がっている。地政学的リスクの高まりや各国中央銀行による金購入も追い風となっている。
金スポット相場はシンガポール時間午前7時13分(日本時間午前8時13分)時点で、前日比0.5%高の1オンス=3372.75ドルとなった。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。銀は2011年以来の高値近辺で推移した一方、プラチナとパラジウムは下落した。
原題:Gold Gains as Trump Doubles Down on Tariffs Before Deadline(抜粋)
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