トランプ米大統領が欧州連合(EU)とメキシコからの輸入品に対し8月1日から30%の関税を課すと週末に表明したことを受け、米株価指数先物はアジア時間週明け14日に下落した。

アジア時間朝の取引でS&P500種先物は一時、前週末比で0.4%下落した。外国為替市場ではドルと円が主要通貨に対して小幅上昇する一方、豪ドルとNZドルは下落した。

トランプ氏の直近の関税通知によって、市場の底堅さが試されている。ただ、トランプ氏がこれまでたびたび方針を変更してきたことから、今回も最終的には撤回されるとの見方も根強く、投資家は比較的冷静に反応してきた。

アネックス・ウェルス・マネジメントのチーフエコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「投資家はトランプ氏がEU製品への30%関税で脅しをかけているだけだと、高をくくるべきではない」と電子メールで指摘。「こうした関税水準は懲罰的だ。米国よりもEU側の方に大きな打撃となる可能性が高い。つまり、時間との戦いになる」と続けた。

EUは、高関税を回避するため米国との暫定合意を模索していたが、トランプ氏の書簡によって楽観ムードに水が差された。ただ交渉の余地は残されており、関係者によると、EUは米関税の対象とされた他の諸国との連携強化を準備している。

S&P500種先物は日本時間14日午前8時16分現在、0.4%安で推移している。

原題:US Futures Drop as Trump Steps Up Tariff Threats: Markets Wrap(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.