(ブルームバーグ):10日の欧州債券市場は、ドイツ国債と英国債で動きが分かれた。
ドイツ債は財政懸念が依然として根強く、長期債が割安となった。ドイツ10年債は4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、2.71%となった。英10年債は2bp下落し4.6%だった。
短期金融市場では、欧州中央銀行(ECB)による年内の利下げ見通しが一時4bp縮小し、年末までの追加利下げ幅の見通しが21bpと6月23日以降で最も低水準となった。一方、イングランド銀行(英中央銀行)に対しては、年内にあと51bpの利下げがあるとの見通しが維持されている。
欧州株は4営業日連続で上昇し、1カ月ぶりの連騰記録となった。
ストックス欧州600指数は0.5%上昇し取引を終えた。鉱業株で構成されるストックス600基礎資源指数は3.2%高で、全業種で最大の上げとなった。中国政府が産業の過剰生産能力の削減に改めて取り組むとの期待が高まり、鉄鉱石価格が上昇したことが追い風となった。
輸出企業の銘柄が多い英国のFTSE100指数は、1%高で取引を終え、過去最高を更新した。資源関連株の上昇に加え、8月1日から米国が銅に50%の関税を課すという報道に、市場が大きくは動揺しなかったためとみられる。
投資家が米国の貿易交渉に対して楽観的な見方を強めていることを背景に、今週の欧州株は上昇基調にある。ストックス欧州600指数は、3月の過去最高値を1.8%下回る水準で取引されている。投資家はこれまで上昇していた金融株などから資金を移し、景気循環株やリスクの高い戦略へのシフトを進めている。
7月10日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:Bund Curve Bear Steepens, Gilts Edge Higher: End-of-Day Curves、European Stocks Post Longest Win Streak in a Month; Miners Rally(原題)
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