不動産鑑定会社ミラー・サミュエルと仲介会社ダグラス・エリマンによると、6月に新規契約されたマンハッタンの賃貸物件家賃の中央値は、前年同月比7.6%増の4,625ドル(67万7200円)で、前月比でも54ドル上昇した。この5カ月で4回目となる最高値更新で、賃貸市場が最盛期に入っても、部屋を探す人々にとっては厳しい状況が続いている。

夏場は賃貸料が上昇する傾向にあるが、今年は6月に施行された法律により、家主が新規入居者に仲介業者手数料を請求することが禁じられ、上昇圧力がより高まっている。ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長は、「現実、家主は仲介手数料を負担していない。別の形でそれを転嫁しており、今後の賃料に値上げ分を織り込んでいる」と指摘した。

さらに、今後数カ月で学生や新卒者が都市部に流入することで賃貸需要がさらに高まり、価格が一層上昇する可能性もある。6月のマンハッタンの物件掲載数は5月から12%減少しており、部屋探しをする人の選択肢は狭まっている。

ミラー氏は、市場の競争が激化しているもう一つの証拠として、6月の賃貸物件の新規契約の4分の1が、入札競争を経て成立した点を指摘した。6月としては過去最高の比率という。

原題:Manhattan Rents Hit Another Record With More Increases to Come(抜粋)

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