米著名投資家ビル・アックマン氏のテニス史に残る記録への挑戦は失敗に終わった。

59歳のアックマン氏は9日、米ロードアイランド州ニューポートで開催中の「ホール・オブ・フェーム(国際テニス殿堂)オープン」大会のダブルスに出場したが初戦で敗退した。勝利すれば男子テニス協会(ATP)の公式ポイントを獲得して世界ランキングに名を連ねる史上最年長の選手となっていた。

グランドスラムのダブルス優勝経験を持ち、現在はピックルボールのプロに転向しているジャック・ソック氏とアックマン氏のペアはオマー・ジャシカ/バーナード・トミック組に1-6、5-7でストレート負けを喫した。

試合はジャシカ/トミック組が第1セットをわずか21分で制する展開。アックマン氏はサーブに苦戦し、ベースラインでの打ち合いでも安定感を欠いたが、ネット際で見事なボレーを決める場面もあった。第2セットは善戦したが、最後は突き放された。

アックマン氏は投資会社パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントの創業者で、今も同社を率いている。SNS上でたびたび物議を醸してきたアックマン氏のプロ大会出場には、テニス界と金融界の双方から賛否の声が寄せられた。話題作りとの批判がある一方で、挑戦する姿勢を評価する意見も見られた。

この試合はウィンブルドンの最終週と重なったものの、注目を集めた。チケット販売サイト、スタブハブ・ホールディングスによれば、当日分のチケットはほぼ完売だったという。

なお、アックマン氏が今後もプロツアーに挑戦するかどうかは現時点で明らかになっていない。

原題:Bill Ackman’s Quest for Pro Tennis Win Falls Short in Early Exit(抜粋)

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