(ブルームバーグ):タイガー・マネジメント創業者、故ジュリアン・ロバートソン氏の「弟子ら」が手掛けるヘッジファンド運営会社が、2025年前半に業界でも有数のパフォーマンスを達成した。
トランプ米大統領の関税政策に中東やウクライナの地政学的な不透明要因が重なった今年は、波乱の幕開けとなった。S&P500種株価指数は2月19日から4月8日の間に19%下落したが、その後回復し、6月末に最高値を更新した。
スティーブ・マンデル氏のローン・パイン・キャピタルは、年初来でプラス16%の運用成績を残した。6月単月ではプラス5%だった。メタ・プラットフォームズ、インテュイット、マイクロソフトといった保有上位銘柄の株価上昇率が年前半に2桁となったことが、リターンに寄与した。
フィリップ・ラフォント氏のコーチュー・マネジメントのヘッジファンドは3月に2%の損失を出したが、年初来の運用成績はプラス9%に達した。6月の好成績がリターンを大きく押し上げた。
バイキングの元最高投資責任者(CIO)、ダン・サンドハイム氏のD1キャピタル・パートナーズのリターンは年初来でプラス20.5%を記録。運用資産額230億ドル(約3兆3200億円)の同社は、昨年時点で上場株に40%、残りを非公開企業に投資していた。

タイガー系ヘッジファンドの運用成績は、世界有数のマルチストラテジー・ヘッジファンドを上回った。シタデルやミレニアム・マネジメントの主力ファンドは、いずれも上期のリターンがプラス3%未満にとどまった。
全てのリターンは、非公開情報を理由に事情に詳しい複数の関係者が匿名で明らかにした。各社の担当者はコメントを控えた。

原題:Tiger Cubs Led by Mandel’s Lone Pine Log Strong First-Half Gains(抜粋)
--取材協力:Katherine Burton.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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