26日の欧州債券市場は、短期の欧州債は米国債の動きに連動し、上昇した。まちまちの結果となった米経済指標を受けて、米金融当局による利下げ観測が強まり、国債に買いが入った。

ドイツ2年債利回りは、2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.82%となった一方、10年債は横ばいだった。30年債は一時4bp上昇し、3.09%と1カ月ぶりの高水準を付けたが、その後上げ幅を縮小した。

英国債も追随し、2年債利回りは4bp低下し3.82%、30年債は2bp上昇して5.25%となった。

イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は講演で、物価に対するリスクは「両面がある」と述べた。また、スターマー政権による給与税が英国の雇用を減少させ、労働者の賃金を抑え、食料価格の上昇を招いていると指摘した。

欧州株は足踏みとなった。ストックス欧州600指数は、一時0.4%上昇したものの、前日比ほぼ横ばいで取引を終えた。部門別では、金属価格の上昇を受け、鉱業株が最も好調だった。一方、消費財や日用品・化粧品関連株は下落した。

フランスのスーパーマーケット大手カルフールの株価は、1993年以来の安値まで下落した。JPモルガン・チェースのアナリストが、来月の決算がさらなる株価下落を引き起こす可能性があると指摘したことが背景にある。堅調だった他の小売り株の上昇分は、相殺された。 スウェーデンのファストファッション小売大手ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)の株価は、コスト管理の徹底と堅調な需要が奏功し、好調な決算を発表したことが好感され、3.7%上昇した。

6月26日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Stocks Steady; Carrefour Shares Drop to 1993 Low(抜粋)

--取材協力:Macarena Munoz Montijano.

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