イランの最高指導者ハメネイ師は26日、イスラエルとの停戦合意後に初めて国営テレビで演説し、イスラエルとの戦争に勝利したと主張。米国の介入は何の成果も生まなかったと述べた。

事前収録された映像でハメネイ師は「イランは勝利を収め、米国に痛烈な打撃を与えた」とし、米国は「この戦争から何も得られなかった」と続けた。

この発言は、米軍によるイラン空爆の効果を巡る評価が割れる中で出された。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、欧州当局者は、イランが備蓄していた高濃縮ウランの大部分は残ったままだとみている。同紙は初期の情報分析に詳しい複数の関係者の話として伝えた。

トランプ米大統領は、イランの主要な核施設が「完全に破壊された」と主張し、限定的な打撃しか与えなかったとする国防総省の分析に異議を唱えている。

ハメネイ師は、6月13日にイスラエルがイランの核関連および軍事施設に攻撃を行って以降、公の場に姿を見せていなかった。

12日間の戦闘の末に米国が仲介したイスラエルとイランの停戦合意は、不安定ながらも維持されている。

ハメネイ師は「いかなる侵略行為があったとしても、敵は必ず重い代償を払うことになる」と述べ、将来的に地域内の米軍基地への攻撃を再開する可能性も示唆した。

核を巡る緊張

イラン国内では国際原子力機関(IAEA)との協力関係を制限する動きが強まっている。

26日には、IAEAとの協力を一時停止する内容の法律が護憲評議会の承認を経て発効した。これに先立ち、イラン議会も同内容を承認していた。

イラン当局者は、IAEAが自ら掲げる中立性の原則に違反しているとして強く批判してきた。さらに、IAEAがイスラエルに対し、イランへの攻撃を正当化する口実を与えたとも主張している。

今回の法律は、イランがIAEAと締結している既存の各合意条件に違反する可能性がある。協力関係の法的な終了は、核拡散防止条約(NPT)からの正式な脱退が前提となる。

戦闘が開始されて以降、IAEAはイラン国内での査察を実施できておらず、高濃縮ウランの所在確認が急務だとの認識を示している。

原題:Iran’s Khamenei Says US Intervention in War Achieved Nothing (1)(抜粋)

(第4段落にFTの報道を追加し、IAEAとの協力巡るイラン国内の動きを更新します)

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