(ブルームバーグ):スターマー英首相は、米国との通商協議の最終合意に向けて「障害」は何も残っていないと述べ、近く合意に至る公算が大きいことを示唆した。
ブルームバーグニュースとのインタビューに13日応じたスターマー氏は、対米通商協議について「近々に完了できると期待している」と発言。「予想外の事柄は何もなく、障害は何も生じていない」と続けた。

スターマー政権は現在、米国との貿易協定の最終的な詰めの作業を進めている。トランプ米大統領の懲罰的な関税を回避するための協定の大枠は、5月に合意された。英国は他国に先駆けて合意にこぎ着けたが、細かい部分は今後の交渉に委ねられることになった。
大枠合意の条件に従うと、米国は英国から輸入する自動車について年間10万台まで10%の軽減関税を適用し(それ以上は27.5%)、英国製の鉄鋼に対する関税率は現行の25%からゼロに引き下げる。一方、英国は無関税で受け入れる米国産の牛肉とエタノールの量を引き上げると約束した。
この合意を最終決着させることができれば、経済成長の加速を公約に掲げて昨年7月の選挙に勝利したスターマー首相にとって、大きな得点になる。現時点でこの公約を実現させたか評価は難しく、政権発足後の11カ月に首相の支持率は大きく低下した。だが、英国がいち早く米国と通商合意を結べるなら、国内の製造業は他国との競争で優位に立てる。
トランプ政権の関税が業界に大混乱を引き起こし数千人の雇用が失われると警戒していた自動車メーカーは、米国の関税引き下げをとりわけ歓迎しそうだ。スターマー氏は、5月に明らかにされた大枠合意の条件で「自動車メーカーと同業界の労働者はぐっと安心できた」と述べ、「この合意で雇用は守られ、生み出される」と続けた。
スターマー氏はまた、トランプ氏が国賓として英国を訪問する予定であることを確認。スターマー氏は5月に大枠合意した際、トランプ氏にチャールズ国王からの招待状をトランプ氏に手渡していた。
スターマー氏は年内の実現を望むとしつつ、王室が日程を決定するだろうと語った。
原題:Starmer Says No Obstacles Left in Finalizing US-UK Trade Deal(抜粋)
--取材協力:Mark Burton.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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