(ブルームバーグ):トヨタ自動車の定時株主総会が12日開かれ、豊田章男会長の取締役選任を含む計6議案が可決された。昨年の総会では認証不正問題などを受けて同氏への支持率が急落して注目を集めたが、今回は米議決権行使助言会社2社が同氏の取締役選任に賛成を推奨したこともあり、再任される可能性が高まっていた。
愛知県豊田市にあるトヨタ本社で午前10時から始まった総会では、豊田氏を含む取締役10人の選任のほか、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行などについても諮られた。
トヨタ創業者の豊田喜一郎氏の孫にあたる豊田氏を巡っては子会社のダイハツ工業などグループ会社のほかトヨタ本体でも不正が相次いだことを受け、昨年の総会に向けては機関投資家に影響力があるとされるインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズとグラスルイスの2社が同氏の取締役選任に反対を推奨するなど風当たりが強まった。
その結果、豊田氏に対する株主の賛成率が前の年との比較で13ポイント減の71.93%まで低下したことで同氏が「このペースでいくと来年は取締役としてはいられなくなる」との見方を示す事態となっていた。
総会ではトヨタなどトヨタグループの会社のほか豊田氏も出資で参画する豊田自動織機の買収・非公開化計画についての質問は出なかった。

(総会の結果を受けて記事を更新します)
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