イーロン・マスク氏がトランプ米大統領との関係決裂を巡り反省の色を見せる数日前に、トランプ氏の側近2人から電話を受けていたことが、内情を知る関係者の話から分かった。

バンス副大統領とワイルズ大統領首席補佐官は前週末6日、マスク氏に電話をかけ、トランプ氏との対立を終わらせるよう促した。このやり取りについては、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。

マスク氏は「トランプ米大統領に関する私の先週の投稿の一部について後悔している。行き過ぎだった」と、X(旧ツイッター)に投稿した。

また米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、マスク氏はこの投稿を行う前に、トランプ氏に電話をかけていた。

マスク氏はトランプ氏の信頼を得て助言役を務めていたが、先週ソーシャルメディアで非難の応酬を繰り広げた。今回の投稿は、これまでで最も強く反省の意を示した形になる。

これに対し、トランプ氏は米紙ニューヨーク・ポストの電話インタビューで、「マスク氏がそうしたのは、とてもいいことだと思う」と語った。対立を完全に水に流すのかどうか詳しくは踏み込まなかった。

マスク氏(右)とトランプ大統領(3月、ホワイトハウスで)

トランプ氏が推進する減税法案にマスク氏が反対したことで始まった両者の対立は、マスク氏の資産を脅かすようになった。トランプ氏がマスク氏の企業との政府契約打ち切りを示唆したこともあり、テスラの株価は5日に急落。実際に打ち切りとなれば、スペースXも大打撃を受ける。マスク氏はネット上のアドバイスに反応して対立の沈静化に動き、テスラの株価も急落分の大半を回復していた。

この投稿を受け、11日の取引でテスラ株は一時3%近く上昇。ただ、年初来では18%余り下げている。

対立がエスカレートした際にマスク氏は、トランプ氏の大統領選勝利は自分のおかげだと主張、トランプ氏の弾劾を支持すると表明し、性犯罪で起訴され勾留中に死亡したジェフリー・エプスタイン元被告の顧客リストにトランプ氏の名前があるとまで示唆した。

マスク氏の後悔表明がトランプ氏との関係修復にどれだけ役立つのかは不明。トランプ氏は根に持つタイプとして知られ、自分に逆らう相手を連邦政府の力を使って攻撃している。これまではマスク氏との関係を修復する意思をほとんど示していない。

原題:Musk Voiced Regret Over Trump Feud After Talk With Allies (1)(抜粋)

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