(ブルームバーグ):米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントは、アジアにおける今後数年間の成長の鍵は富裕層の顧客と、個人投資家へのアクセスにあるとの認識を示した。
アポロのアジア太平洋地域責任者マシュー・ミッチェリニ氏は香港で開催されたブルームバーグ・インベスト会議で、2030年までに世界2位の規模になると見込まれるオーストラリアの年金制度「スーパーアニュエーション」や、現金で7兆4000億ドル(約1070兆円)を保有する日本の預金者が事業の鍵を握ると述べた。
同氏は「われわれの提供するサービスに好機が訪れており、どうやって消費者とより効果的に関わるかを考えなければならない」と語った。アポロは香港とシンガポールで富裕層向け事業を大規模に展開しており、向こう1年に日本のチームを「大幅に拡充」する方針だという。
運用資産7850億ドルのアポロはアジアでの資金確保に重点的に取り組んできた。退職者向けの資金を扱う保険会社や機関投資家に照準を合わせ、22-24年にアジアで350億ドルを調達した。このうち日本が最大の割合を占めた。
プライベートクレジット
通商政策の不透明感に伴う世界的な不確実性は、アジアのプライベートクレジットにとって追い風になっていると、アポロはみている。アジア勢が投資資金を域内にシフトする動きが強まっているという。
ミッチェリニ氏はブルームバーグテレビジョンとの別のインタビューで、関税政策による不透明感を背景に、アジアの投資家は、米国に向ける予定だった資金の一部をインドや豪州などに振り向けることを検討していると語った。
「関税導入前であれば米国に100ドルを投じていた投資家が、現在では米国に70ドル、残りの30ドルを他の地域にも投じるようになっている。他の地域は東南アジアが中心で、インドや豪州も含まれる」と述べた。最近韓国や豪州、日本の投資家と行った会合に基づく見解だという。
また、世界の貿易体制が再編される中で新たなサプライチェーン構築に向けた資金需要が生じ、プライベートクレジットがその資金提供を担う機会が出てきていると指摘。さらに、豪州や日本などで実施される大規模プロジェクトには長期的な資金調達が不可欠であり、プライベートクレジットがその資金ギャップを埋める手段になり得るとの認識を示した。
原題:Apollo to Tap Rich, Retail Clients in Asia for Asset Growth (1)、{Apollo Says Trade Concern Is a Positive for Asia Private Credit}(抜粋)
(ミッチェリニ氏の発言を追加して更新します)
--取材協力:Joanne Wong.
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