(ブルームバーグ):空売り投資家ジム・チャノス氏は暗号資産(仮想通貨)ビットコインに積極投資するストラテジー(旧マイクロストラテジー)の普通株を空売りしビットコインを購入することを勧めたが、ストラテジーの共同創業者で会長のマイケル・セイラー氏はこの戦略を否定した。
チャノス氏はストラテジー株が保有するビットコインの評価額を上回って取引されていることに注目し、このプレミアムが縮小するとの見通しから裁定取引の機会があると論じていた。
しかしセイラー氏は10日ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「チャノス氏は当社のビジネスモデルを理解していない」とし、同社は優先株を発行することが可能だと語った。
「チャノス氏は、84億ドル(約1兆2000億円)の株主価値を生み出しているストラテジーの事業にゼロの価値しか認めず、株価がNAVまで下がることを望んでいる」が、「当社が利回り10%の優先株を発行し、その資金でビットコインに投資できる点を見落としている。ビットコインは過去4年半で57%上昇しており、この差47%の利ざやによって、普通株主は実質的にリスクのない利益を得られている」と説明した。
さらに、保有ビットコインの評価額に対する株価プレミアムが大きく縮小した場合は優先株を発行して普通株を買い戻すことで、空売り戦略に対抗できると指摘。買い戻しによって株価が上昇すれば「空売り投資家は清算を迫られ退場することになる」と語った。
原題:Michael Saylor Blasts Jim Chanos for Call to Short Strategy (1)(抜粋)
--取材協力:Matthew Miller、Yiqin Shen.
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