韓国国会は5日、尹錫悦前大統領の非常戒厳宣言や尹氏の妻・金建希氏の疑惑などを捜査する特別検察官を任命する法案を賛成多数で可決しました。

韓国の国会で可決されたのは、内乱特別検事法と金建希特別検事法です。

尹氏の妻・金建希氏は、牧師から高級バッグを不正に受け取ったなど複数の疑いが持たれています。

検察が捜査を進めてきましたが、容疑なしで不起訴処分となった疑惑もあり、捜査の信頼性に批判が高まっていました。

これまでにも内乱特検法は2回、金建希特検法は4回国会を通過していましたが、当時の尹政権が拒否権を行使して廃案となっています。

李在明大統領が拒否権を行使する可能性は低く、現地メディアは「非常戒厳や金夫人の疑惑の捜査にはずみがつく」などと伝えています。

一方、与党「共に民主党」は李大統領が抱える刑事裁判を念頭に、大統領在任中の裁判停止を可能とする法改正なども進めており、党の主張に沿った立法が相次ぐとの懸念も出ています。