ヘッジファンドなど投機的投資家は円に対する強気ポジションを縮小した。一方で、資産運用会社は円への強気スタンスを強めており、円相場の見通しに対する市場の確信の無さが浮き彫りになっている。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、5月27日までの1週間で投機筋は円のネットロングポジションを1万2183枚減らし、今年に入って最大の減少幅となった。一方で、資産運用会社は同期間に3218枚増加させ、円買いを強めた。

円は先週、約1カ月ぶりの高値圏で取引を開始したものの、日本当局が債券相場の急落を抑制する動きを見せる中で上げ幅を縮小。ドルの方向性が見えにくい状況が円トレーダーの判断を難しくしている。

トランプ米大統領の関税措置をめぐる裁判所の判断がドル相場を翻弄しており、円相場にも影響を及ぼしている。

週明け6月2日の取引では、円は3営業日続伸。貿易摩擦の再燃が、安全資産としての円の需要を高めた。円は対ドルで0.3%高の143円54銭を付けた。トランプ米大統領は鉄鋼とアルミニウムの輸入関税を倍増させたほか、中国が米国との関税に関する合意に違反したと非難した。

ナショナル・オーストラリア銀行の為替ストラテジスト、ロドリゴ・カトリル氏は、「市場が鉄鋼関税に関する最新ニュースや日米貿易交渉の進展状況の意味合いを探る中で円は週初に上昇した」と指摘。

「現時点では円高が最も抵抗の少ない方向だ」と述べた。

原題:Hedge Funds Slash Bullish Yen Bets as Asset Managers Stand Firm(抜粋)

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