8日の東京外国為替市場の円相場は対ドルで143円台半ばに小幅上昇。トランプ米政権が英国との貿易合意を発表する見通しとの報道を受けて、英ポンドやユーロなど他通貨が買われたことがドルの重しになっている。週末の米中会談に対する警戒感も根強い。

トランプ氏は「非常に尊敬を集めている大国の代表との主要な貿易合意」について、8日午前10時(日本時間同午後11時)に会見することを明らかにした。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は英国との合意を発表する見通しだと報じた。

みなと銀行の苅谷将吾ストラテジストは、米中会談を控えて腰を据えたドル買いを入れづらい中、米英貿易合意の報道でポンドやユーロなどの欧州通貨が買われ、ドルが売られたと指摘。米中会談については「対話継続程度の結果で、少なくとも合意はなさそうだ」とし、ドルの上値は重いとの見方を示した。

オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクター、7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長会見は予想通りの内容で、ドルが買われた部分が剝落していると話す。米中会談は「何か結果が出る感じではなく決め手に欠きそうだが、事前には動きづらい」とも述べた。

 

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