(ブルームバーグ):三井住友フィナンシャルグループは、インド・ムンバイに本店を置くイエス銀行の少数株取得に向けて協議している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。少数株でもそれなりの規模が視野に入るという。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、イエス銀株を巡る提案の可能性は市場価格によって決まるとみられる。協議はなお行われており、取引に至らない可能性もあるという。
イエス銀の株価は6日に一時9.6%高と、約半年ぶりの日中上昇率となった。
日本では高齢化や成長の伸び悩みが続いており、企業が事業拡大機会を求めて海外に目を向ける傾向が強まり、国外への投資は増えている。大手邦銀も融資の拡大などを視野に海外での案件を模索している。野村ホールディングスは先月、オーストラリアの金融サービスグループ、マッコーリー・グループとの間でマッコーリー・アセット・マネジメント(AM)傘下の米資産運用会社などを買収することで合意したと発表した。
不良債権問題を抱えていたイエス銀を数年前に救済したインドステイト銀行はイエス銀株の保有を減らしているが、現在も24%の株式を持つ最大株主。また、プライベートエクイティー(PE、未公開株)大手のカーライル・グループやアドベント・インターナショナルもイエス銀の少数株主として名を連ねている。
三井住友FG傘下の三井住友銀行とイエス銀、インドステイト銀の担当者にコメントを求めたが、現時点で返答はなかった。
原題:SMFG Said to Be in Talks to Buy Minority Stake in Yes Bank (1)(抜粋)
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--取材協力:Anup Roy、Advait Palepu、Preeti Singh.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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