ルーマニアで4日、やり直しの大統領選が行われ、極右政党「ルーマニア人統一同盟」のジョージ・シミオン党首が首位となった。中道で首都ブカレスト市長のニクショル・ダン氏は2位となり、今月18日の決選投票に上位2候補が臨む。

選挙管理当局が5日の早い時間に発表したところによれば、集計がほぼ終了した段階で、シミオン氏の得票率は約41%、ダン氏は21%。連立与党が支持する元国民自由党党首のクリン・アントネスク氏は3位にとどまり、チョラク首相率いる連立政権を揺るがしかねない結果となった。

シミオン党首は他の候補者に大きな差を付けたが、世論調査は決選投票が接戦となることを示唆している。北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるルーマニアが、チャウシェスク政権崩壊後の30年余りにわたって維持してきた路線にとどまるか、欧州連合(EU)に批判的な勢力が主導するようになるかを決定付けることになる。

議事堂の外で記者会見するシミオン氏(ブカレスト、5月4日)

昨年11月に行われた大統領選の1回目投票では、親ロシア派で極右のカリン・ジョルジェスク氏が首位となったが、憲法裁判所は選挙の無効とやり直しを命じた。今回のやり直し選挙でジョルジェスク氏の出馬は禁じられた。

原題:Romania’s Far-Right Leader to Face Centrist Mayor in Runoff (1)(抜粋)

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