(ブルームバーグ):トランプ米大統領が通商政策を巡る混乱を解消するには「一貫性のある政策」が必要で、経済成長には予測可能性が不可欠だと保険会社のトップが訴えている。
チャブのエバン・グリーンバーグ最高経営責任者(CEO)は23日の1-3月(第1四半期)決算説明会で、米政府は通商と経済、財政の優先事項を調和させる必要があると主張。
各国との貿易に関するディール(取引)が関税の縮小・撤廃をもたらすよう望むとし、トランプ政権の関税政策は米国の国際的イメージを損ない、リセッション(景気後退)リスクを高めていると指摘した。
同CEOによれば、米国はドルを基軸通貨として持つ恩恵について自覚する必要がある。
「米国には世界の基軸通貨を保有しているという特権がある。それにより借り入れ能力が担保されており、本当に大切にすべきだ」と述べた上で、「乱用すれば、いずれその特権を失うことになる」と警告した。
グリーンバーグCEOの発言は米経済界に広がる懸念と重なる。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、今の決算発表シーズンに企業がマクロ経済環境について発したコメントを分析。ポジティブな内容とネガティブな内容の比率は2009年以来最悪の水準になる見通しだという。
原題:Chubb CEO Calls for US Policy Coherence to Stop Tariff Confusion(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.