(ブルームバーグ):フランスの高級品メーカー、ケリングの主力ブランド「グッチ」の売上高が1-3月(第1四半期)に急減した。業績立て直しの取り組みにもかかわらず、改善の兆しはまだ見られない。
23日の発表資料によると、グッチの1-3月期の売上高は比較可能なベースで前年同期比25%減。アナリスト予想では24%減が見込まれていた。
高級品市場は低迷から抜け出せておらず、最近の米関税引き上げや貿易戦争激化などを背景に業界の見通しはさらに暗くなっている。
バーンスタインのアナリスト、ルカ・ソルカ氏はリポートで、「グッチの回復はまだ実現しておらず、高級品需要の鈍化でさらに厳しい状況に直面する可能性が高い」と警告した。

ケリングは「イヴ・サンローラン」や「イヴ・サンローラン」、「バレンシアガ」などのブランドも傘下に持つが、利益の60%余りを占めるグッチの立て直しは極めて重要だ。
ケリングのアルメル・プールー最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会議で、4-6月(第2四半期)に入っても日本での若干の減速を除きトレンドに真の変化は見えておらず、年後半の業績は前半から改善するとなお予想していると述べた。
ケリングの株価はこの1年で50%下落。競合するリシュモンやエルメス、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンをアンダーパフォームしている。決算発表を受け、ケリングの米国預託証券(ADR)は下げに転じ、2.3%安で取引を終えた。
同社が直接運営する小売店舗網の1-3月の売上高は、アジア太平洋地域が25%減。欧州と北米、日本でも2桁台の落ち込みとなった。
原題:Gucci Sales Drop as Kering Label Struggles to Revive Demand (1)(抜粋)
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