(ブルームバーグ):米ワシントン訪問中の加藤勝信財務相は23日夜(現地時間)、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議初日の討議で、米関税措置は足元の為替を含め金融市場にも影響を与えるとの懸念を表明したことを明らかにした。討議後、記者団の取材に応じた。
初日は世界経済と足元の金融市場動向などについて議論。加藤財務相によると、G20会合の場では多くの国から米国の関税措置についての発言があったという。
加藤財務相は席上、「米国の関税措置と一部の国の対抗措置や、それがもたらす不確実性が足元の為替を含む金融市場を不安にし、実体経済に悪影響を及ぼしていると指摘した」と話した。その上で、経済や金融市場の安定を維持するため「各国は緊密に情報交換を行い、機動的に協力しながら必要な対応を取るべきだ」と伝えた。
加藤財務相はベッセント財務長官との会談を24日に行うとも述べた。会談では、主要議題の一つに為替が取り上げられる可能性がある。同長官は23日、日本との通商交渉で為替レートの具体的な目標を追求するつもりはないと発言したが、財務相間で協議する為替について、どのように言及されるのか市場の関心は高い。
二国間協議を控え、加藤財務相は為替が市場によって決定されること、過度な変動が経済に悪影響を与え得るとの認識を改めて示し、この原則をベースに「今回の協議にも当たりたい」とした。
外国為替市場では、米国の関税措置を巡る懸念や、トランプ大統領によるパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長批判などからドル売り圧力が強まり、円は22日に一時1ドル=139円台と昨年9月以来の高値を付けた。ただ、その後は米政権の強硬姿勢が和らいだことやベッセント氏の発言を受けてドルは下げ幅を縮小し、足元では142円台後半で推移している。
G20会合の前には主要7カ国(G7)の財務相・中銀総裁会議も開催。加藤財務相は、米国の関税措置が発動されたことは遺憾と述べ、世界貿易機関(WTO)協定との整合性に深刻な懸念があるとして措置の見直しを求めたと明らかにした。
(加藤財務相の発言の詳細などを追加して更新しました)
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