(ブルームバーグ):世界的に貿易摩擦が激化する中、バンス米副大統領が21日からインドを訪問する。今回の外遊は同氏にとって政治的にも個人的にも重要な意味を持つ。
トランプ米大統領は今月、上乗せ関税の適用を90日間停止すると発表した。この間に合意が成立しない場合、米国はインドに対する関税率を10%から26%に引き上げるとしている。
ホワイトハウスによれば、バンス氏はモディ首相との会談に臨む予定だ。これはモディ氏にも重要な機会となる。モディ氏は、インドを「グローバルサウス」(新興・途上国)のリーダーとして位置付け、世界での影響力を拡大しようとしている。
トランプ政権の当局者は、米国が90日間の停止期間に優先的に交渉を進める国の一つにインドを挙げている。バンス氏の訪問に際し、インドでは早期合意や関税強化回避を巡る期待が高まっている。
インドの当局者はブルームバーグ・ニュースに対し、セクター別の貿易交渉が今週行われ、5月末までに協議をまとめることを目指すと語っていた。
今回のバンス氏のインド訪問では、トランプ政権としては珍しいソフトな外交も行われる。バンス氏は家族とともに、アグラにあるタージ・マハルなど文化遺産を訪れる予定だ。
インド国内ではバンス氏の家族への関心がすでに高まっている。ウーシャ夫人は、インド系米国人として初の副大統領夫人となる。
カーネギー国際平和財団の南アジアプログラム担当ディレクター、ミラン・バイシュナブ氏は、バンス氏一家の訪問について、米国が国際舞台で強硬姿勢を強めている時期に米印関係の重要性を印象付ける場になる可能性が高いと指摘した。
バンス氏はこれまで、ウクライナのゼレンスキー大統領を厳しく非難するなど攻撃的な役割を担ってきたが、バイシュナブ氏は今回の訪問がバンス氏のイメージを和らげる可能性があるとも語っている。
原題:Trump’s Global Trade War Hangs Over Vance’s India Visit(抜粋)
--取材協力:Shruti Srivastava、Sidhartha Shukla.
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