(ブルームバーグ):英政府統計局(ONS)が15日に発表した雇用統計によると、英国の給与所得者は3月時点で7万8467人減少した。4月からの給与税260億ポンド(約4兆9100億円)引き上げや、米国のトランプ関税を前に、企業は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)初期以来、最も速いペースで人員を削減した。
1-3月期(第1四半期)の求人件数は、2021年以来初めて、パンデミック前の水準を下回った。
この結果は、最低賃金の大幅な引き上げを含む雇用コストの急増と、経済状況の悪化により、企業が人員削減に踏み切ったことを示している。雇用の減少は、リーブス英財務相にとっては痛手となる。昨年7月の労働党政権発足以来、停滞を続けてきた英経済も回復の兆しを見せていただけに、今回の結果は政権に大きな打撃だ。
昨年10月の秋季財政報告以降、給与所得者数は12万人減少しており、労働党の政策が、より多くの人を労働市場に参入させる取り組みを損なっていることを示唆している。
昨年12月ー今年2月までの3カ月間の平均給与(ボーナスを除く)は、前年同期から5.9%上昇した。インフレ圧力の兆候を判断する上でイングランド銀行(英中央銀行)が注視している民間部門の賃金上昇率も5.9%と、1月までの3カ月間平均から横ばいだった。イングランド銀が目指す、インフレ率2%の維持に適当とされる賃金上昇率3%を、大幅に上回っている。
原題:UK Employment Fell Most Since Pandemic Ahead of Tax Hike (1)(抜粋)
--取材協力:Joel Rinneby、Mark Evans.
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