米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、米国債市場で「混乱」が生じ、それが連邦準備制度理事会(FRB)の介入を促すことになると予想した。

JPモルガン・チェースのダイモンCEO

「あらゆる規制やルールを要因に、米国債市場では混乱が起こるだろう」とダイモン氏は11日、決算発表に伴う電話会見で発言。そうなれば、FRBは介入するだろうと述べた。ただ、「彼らが少しパニック」にならない限りは、動かないだろうと付け加えた。

トランプ米大統領の関税政策が二転三転し、市場が混乱する中、今週は特に長期債の利回りが急上昇した。

新型コロナウイルス禍が世界を襲った2020年3月、投資家が急速にポジションを解消したことで米国債市場は機能不全に陥った。FRBは介入を余儀なくされ、巨額の債券購入とレポ市場への緊急資金供給を約束した。ダイモン氏は、こうした事態の再発を防ぐためには銀行規制の見直しが必要だと指摘した。

「市場が非常に不安定で、スプレッドが大きく、米国債の流動性が低い状況では、他のすべての資本市場に影響を及ぼす」と指摘。「だからこそ規制の見直しが必要だ。銀行を優遇するためではない」と同氏は述べた。

原題:Dimon Predicts Treasury Market ‘Kerfuffle’ Where Fed Steps In(抜粋)

--取材協力:Edward Bolingbroke.

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