(ブルームバーグ):世界最大の資産運用会社ブラックロックが、米テキサス州を一段と重視している。
米証券取引委員会(SEC)への28日の提出書類によると、同社は上場投資信託(ETF)「iシェアーズ・テキサス・エクイティーETF」を計画している。ベンチマーク指標への連動を目指すパッシブ運用商品で、テキサス州に本社を置く企業に投資する。
ブラックロックはESG(環境・社会・企業統治)投資の推進で共和党議員から怒りを買った経緯がある。同社はその後、共和党が優勢なテキサス州との関係改善につながり得る取り組みを展開。シタデル・セキュリティーズと共にテキサス州の新興証券取引所への出資にも名を連ねた。
ブラックロックの広報担当者は新たなETFについて、提出書類で示した以外のコメントは控えたが、テキサス投資に関し顧客からの需要があると説明。
電子メールで「テキサス州経済へのアクセスに、われわれの顧客は関心を示している」とし、「米経済分析局(BEA)によれば、州内総生産は2兆6000億ドル(約390兆円)に上り、州単独で世界8位の経済規模になる」と言及した。
ブラックロックを含め多くの運用会社は単一国の株式に投資するファンドを手がけているが、一つの州に特化した株式ファンドは珍しい。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、「テキサスは事業に適した環境で、多くの企業が移ってきている」と指摘した。
原題:BlackRock Plans for Texas ETF Amid Its Push Into Lone Star State(抜粋)
--取材協力:Joe Lovinger.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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