アクティビスト(物言う株主)の米エリオット・インベストメント・マネジメントは英石油大手シェルの株式0.5%相当を空売りしていることが、英金融行為監督機構(FCA)が公表したデータで分かった。エリオットはシェルと競合する英BPへの圧力を強めている。

事情に詳しい関係者1人によれば、今回の空売りはエリオットの世界的なヘッジプログラムの一環だという。BPの株式約5%を保有するエリオットにとって、同業他社の株式を空売りすれば、原油価格などの外部要因による株価変動リスクの相殺につながる可能性がある。

エリオットは3月上旬に仏トタルエナジーズの株式0.52%に相当する空売りポジションを開示していた。シェルとエリオットはいずれもコメントを控えた。

エリオットの介入後、BPは再生可能エネルギーへの投資を縮小し、石油・ガスに再び照準を絞る新戦略を発表。しかし、この戦略転換はエリオットの期待には届かず、冷ややかな反応しか得られなかった。

エリオットはBPに対し、投資リターンの改善に向けてコストを削減し、再生可能エネルギーへの投資を縮小するよう圧力をかけている。BPは長年にわたってシェルやトタルエナジーズなどの競合他社と比べて業績が低迷している。

原題:Elliott Takes Short Position in Shell Amid BP Activist Campaign(抜粋)

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