28日の欧州債券市場は、ドイツ国債が中期債を中心に上昇した。米個人消費支出(PCE)統計で、2月の支出の伸びが前月に続き市場予想に届かず、米国経済への懸念が高まったほか、トランプ米大統領の「相互関税」の発表が4月2日に迫り株価が下落する中、安全資産としての国債が買われた。

3月のフランスとスペインのインフレ率が予想を下回ったことを受け、短期金融市場では欧州中央銀行(ECB)の追加利下げ観測が強まった。4月に21ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、年末までに60bpの利下げを予想している。

英国債はドイツ国債をアウトパフォームした。市場はイングランド銀行(英中央銀行)の追加緩和観測を強め、5月までに18bp、年末までに51bpの利下げを織り込んでいる。

欧州株は、週ベースで3週連続の下落となった。

ストックス欧州600指数はロンドン市場の取引終了時点で0.8%下落し、週ベースでは1.4%のマイナスとなった。ドイツ国債が上昇を受け、不動産や公益事業といった債券の代替とみなされる部門は好調だった。旅行株、鉱業、銀行、工業株はパフォーマンスを落とした。

3月28日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:Bunds Gain on Haven Demand, CPI Undershoot: End-of-Day Curves、European Stocks Fall as Investors Brace for More US Trade Levies(抜粋)

--取材協力:Paul Jarvis、Michael Msika.

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