(ブルームバーグ):中国電子商取引大手アリババグループとBMWは26日、中国で自動車向け人工知能(AI)を共同開発すると発表した。新技術を搭載した製品を収益化し、より多くの顧客を獲得するねらいがある。
発表によるとBMWは、中国市場向けに開発する次期モデルに、アリババが出資する自動車スタートアップ、バンマのAIコックピット技術を採用する。バンマの技術は、アリババのAIモデル通義千問(Qwen)との共同開発により生まれた。
バンマは、音声認識機能と旅行計画機能を強化した新しいインテリジェント・パーソナル・ アシスタントを開発しており、来年、中国で生産される新型車に導入される予定だ。同社の車載AIエージェントは、運転者に駐車場や近隣のレストランを勧めたり、リアルタイムの信号情報を教えたりできる。
アリババはここ数か月の間、AIに重点的に取り組む戦略に転換し、今後3年間でデータセンターなどのAIインフラに3800億元(約7兆8500億円)以上を投資する方針を示している。エディ・ウー最高経営責任者(CEO)は2月、汎用(はんよう)AIの追求が現在、同社の「最優先の目標」だと述べた。同社は、米アップルが数カ月以内に展開する中国向けiPhoneにAI技術を提供する役割も担っている。
BMWは中国を主要市場としているが、比亜迪(BYD)をはじめとする地元の電気自動車(EV)に押され気味で、今年も厳しい年になることが予想される。
原題:Alibaba Teams Up With BMW to Develop AI for Cars in China(抜粋)
--取材協力:Claire Che.
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