中国の動画アプリ大手、快手科技は25日、人工知能(AI)が同社の動画プラットフォームにユーザーを呼び込むとの見通しを示した。ただ同社が発表した四半期決算では増収率が2021年の上場以来最低となった。

テンセント・ホールディングス(騰訊)が出資する快手は香港証券取引所への提出文書で、AIはトラフィックを押し上げるとともに「当社のプラットフォームが一段と価値を生み出すようにする原動力」だと説明した。

快手の程一笑会長は決算に関する電話会議で、同社の動画生成ツール「Kling AI」により今年の売上高は「大幅に増加」する見込みだと発言。昨年後半のリリース以来、今年2月までの同ツールの累計売上高は1億元(約20億7000万円)を超えている。

程氏は「もちろん事業の進捗(しんちょく)状況に応じてAIへの投資規模を大幅に調整するつもりだ」とし、「例えばKling AIの収益化が加速し続けるなら、推論コンピューティング能力への投資を増やすかもしれない」と語った。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、ロバート・リー氏とジャスミン・リュ氏は「快手は2025年も増益に向け良い状況にあるが、経済的な逆風や膨らむ研究開発(R&D)投資、電子商取引の競争激化がなお、利益率押し下げのリスク要因だ」と指摘した。

24年10-12月(第4四半期)の売上高は8.7%増の354億元と、アナリスト予想(357億元)とほぼ一致した。

原題:Tencent-Backed Kuaishou Pledges AI Efforts as Sales Slows (1)(抜粋)

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