(ブルームバーグ):3月第4週(24-28日)の債券相場は長期金利に上昇圧力がかかりそうだ。日本銀行の利上げ観測が根強いことに加え、年度末で投資家が買い控える可能性がある。
市場参加者の見方
◎T&Dアセットマネジメント債券運用部の浪岡宏チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネジャー
- 日銀の利上げ継続スタンスへの警戒から長期金利は上昇方向を予想する
- 植田和男総裁の19日の会見は、現在の実質金利が低い水準にあり、今後も利上げを続けていく姿勢を示すなどタカ派的な印象を受けた
- 物価上振れリスクに言及した一部の政策委員の発言も紹介しており、「主な意見」でもそうした声が紹介されるだろう
- 年金基金のリバランスの国債買いも期待されるため、長期金利が大きく上昇するとはみていない
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.5-1.6%
◎農林中金全共連アセットマネジメントの長友竜馬シニアファンドマネジャー
- 長期金利の水準はそろそろ落ち着いてもいいところに来ており、大きく上昇する可能性は高くない
- 植田総裁の会見は5月利上げという選択肢を残しつつ、焦ってないことも示す中立的な内容だった
- 円安が加速すれば利上げする準備はあるというだけで、円相場が現在の水準であれば5月の可能性は低い
- 超長期債の需給は厳しい環境が継続。40年債の入札は財政拡張懸念に加え年度末でもあり、無難ないしやや弱めの結果になるかもしれない
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.5-1.55%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 25日:日銀金融政策決定会合議事要旨(1月23、24日分)
- 28日:日銀金融政策決定会合における主な意見(3月18、19日分)
- 28日:3月の東京都区部消費者物価指数(CPI)
- 28日:2月の米個人消費支出(PCE)価格指数
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