(ブルームバーグ):火災による大規模停電で閉鎖していた英ヒースロー空港は22日、全面再開したと明らかにした。異例の長時間にわたる全面閉鎖で数十万人が足止めとなった。
英ブリティッシュ・エアウェイズは、22日のスケジュールの約85%を運航できるとの見通しを示した。英送電会社ナショナル・グリッドUKはソーシャルメディアXへの投稿で、ヒースロー空港を含め、ノースハイド変電所に接続している全ての顧客への電力供給が復旧し、空港の再開が可能になったと説明した。
ヒースロー空港は同日に移動する乗客に対して、フライトに関する最新情報を航空会社に確認するよう呼び掛けた。
英警察当局はこれより先、停電の原因となった空港付近の変電所での火災について、テロ対策本部が調査を主導していると発表した。ただ現時点では犯罪行為の兆候はないという。

ブリティッシュ・エアウェイズのショーン・ドイル最高経営責任者(CEO)は今回の閉鎖を受け「しばらくは当社と顧客に著しい影響が及ぶだろう。今後数日間は旅程に混乱が予想される」と説明した。
空港閉鎖に伴い、21日だけで1300便以上が欠航またはルート変更を余儀なくされた。ヒースロー空港は、大西洋横断便や中東、アジアへの乗り継ぎ便の主要ハブ空港。ロンドン郊外には他にもガトウィック空港などがあり、迂回したフライトを受け入れている。また一部のフライトはドイツのフランクフルトへ目的地を変更している。
アルトン・アビエーション・コンサルタンシーのディレクタ-、ローナン・マーフィー氏によると、宿泊や食事、交通手段に関連する費用、さらに経路変更やスケジュール変更、航空機の再配置などの広範な業務への影響を考慮すると、今回の混乱に伴う経済的損失は8000万-1億ドル(約120億-150億円)に達する可能性がある。
今回の停電でヒースロー空港のインフラの安定性が疑問視される可能性は高い。また大規模かつ重要な空港にもかかわらず、業務継続に必要なバックアップ体制を備えていなかった理由についても疑問が残る。
スターマー首相は声明で、「定期的に最新情報を入手しており、現地の関係当局とも緊密に連絡を取り合っている」と述べた。警察は「現時点では犯罪行為の兆候はない」とした上で、「引き続き予断を持たずに対応にあたる」と続けた。
火災は空港の北にあるヘイズの変電所で前日夜に発生し、付近一帯が停電した。当局によると21日午前には鎮火した。
原題:Heathrow Says It’s Fully Operational After Blackout Shutdown、Heathrow to Begin Resuming Flights After Blackout Closes Airport(抜粋)
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