クレジット投資会社ストラテジック・バリュー・パートナーズ(SVP)は、ロンドンの金融街シティーにある物件を最初の提示価格から約60%値引きされた価格で取得することで合意した。シティーの物件は特に人気のある物件を除けば、価格が大幅に下落している。

非公開情報を話しているとして匿名を条件に述べた関係者によれば、SVPはオフィスビル「セネター」を6000万ポンド(約116億5500万円)余りで取得する予定だ。この物件は当初、英保険会社リーガル・アンド・ゼネラルの資産運用部門を含むベンチャー企業が2021年に1億5700万ポンドで売りに出していたという。

SVPおよびリーガル・アンド・ゼネラルはコメントを避けた。

低金利時代の終わりは商業用不動産の価値に重くのしかかっている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でワークスペース需要は変化し、オフィス市場で明確な勝者と敗者が生まれた。企業は従業員のオフィス復帰を促す上で、真新しくて中心部に近く、環境にも配慮した物件を探している。

その結果、築年数が長く環境への配慮が十分でない建物や、新しくても中心地から少し離れた物件は価格が大幅に下落している。

それでも新規物件の建設は不足しており、オフィス復帰も徐々に進んでいることから、一部投資家は新しいオフィススペースの不足が賃料とバリュエーションを押し上げるとみて、再び市場に戻りつつある。

原題:SVP to Buy City of London Office at 60% Discount to Offer Price(抜粋)

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