金スポット価格がアジア時間19日に再び最高値を更新した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利決定を控える中で、地政学的緊張が高まっており、安全資産とされる金に逃避買いが膨らんでいる。

金価格は一時、1オンス=3039ドルを上回り、前日に記録した過去最高値を更新した。シンガポール時間午後0時46分(日本時間同1時46分)時点では3036.08ドル。

安全資産需要が今週、強まっている背景には、イスラエルがパレスチナ自治区ガザの各地で空爆を実施し、イスラム組織ハマスとの停戦が事実上終了したことがある。また、ロシアのプーチン大統領は18日のトランプ米大統領との電話会談で、3年間にわたるウクライナ紛争の終結に向けた道筋として米国側が求めていた30日間の停戦に同意しなかった。

一方、19日のFOMC会合で米金融当局は政策金利を据え置く見込み。投資家は今後の金融政策の道筋に関する手掛かりを得ようとFOMCの最新経済予測とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見に注目している。

トレーダーの間では年内の追加緩和観測が後退している。これは利子がつかない金の価格には通常、重しとなるシナリオだが、安全資産需要の高まりが追い風となっている。

原題:Gold Extends Record-Breaking Run as Traders Weigh Fed Moves(抜粋)

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