サイバーセキュリティーのスタートアップ、Wiz(ウィズ)に出資するセコイア・キャピタルは、米アルファベット傘下グーグルのWiz買収で、投資額の約25倍のリターンを得ることになる。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

非公開情報だとして関係者が匿名で語ったところでは、セコイアは約30億ドル(約4500億円)の利益を手にする見込みだ。

セコイアは、アルファベットが現金320億ドルで買収合意したWizの株式約10%を保有。投資に対する総収益の倍率を表す投下資本倍率(MOIC)は、この持ち分を基に算出される。

Wizに出資したセコイア以外のベンチャーキャピタル(VC)企業も大きなリターンが見込まれている。情報に詳しい複数の関係者によれば、インデックス・ベンチャーズの株式保有率は約13%、インサイト・パートナーズは約8%だという。

Wizのアサフ・ラパポートCEO

セコイアとインサイト、インデックスはいずれも、今回の取引に関するコメントを控えた。

一方、Wizに4600万ドルを投じたイスラエルのVC企業サイバースターツは、13億ドルの利益を確保する見通し。同社のMOICは28倍。

事情に詳しい別の関係者1人によれば、グリーンオークス・キャピタル・パートナーズの利益は約20億ドル。同社のWizへの出資額は約3億ドルで、それに基づくMOICは6.67倍。

グリーンオークスとサイバースターツの担当者は共にコメントを控えた。

 

原題:Sequoia Set to Reap 25-Fold Return from Wiz’s Sale to Google (2)(抜粋)

--取材協力:Kate Clark、Andrew Martin.

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