(ブルームバーグ):タイ投資委員会(BOI)は17日、バンコクの交通網と3つのデータセンターを中心とする総額2000億バーツ(約8900億円)に上る投資申請を承認した。低迷している国内経済の成長に弾みをつける可能性のあるプロジェクトだ。
同日の理事会後に出された声明によると、認可を受けた最大規模の事業は、バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロの案件。バンコク郊外の東西を結ぶ「オレンジライン」と呼ばれる鉄道路線に1090億バーツを投じる。
また、データセンターおよびクラウドサービス関連の3つのプロジェクトについても、税制などの優遇措置が認められた。中国の北京皓揚雲数拠科技による727億バーツ規模の計画によれば、ラヨーン県に施設を建設する。
1月には、中国系動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」がデータセンター内のサーバーにデータを保存するデータホスティングサービスに38億ドル(約5700億円)を投資することが承認されていた。
ナリットBOI長官は「データセンターを含むデジタルインフラを外国人投資家や地元起業家の需要に合致させ続けることは、タイの競争力を維持する上で不可欠だ」と述べた。
政府は輸出と観光、投資を促進し、今年の経済成長率を最大3.5%と、2024年の2.5%から押し上げることを目指している。24年の投資申請額は、デジタル分野における外国企業のプロジェクトがけん引し、前年比35%増の330億ドルと、約10年ぶりの高水準を記録した。
原題:Thailand Approves $5.9 Billion of Transit, Data-Center Projects(抜粋)
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