(ブルームバーグ):トランプ米大統領が推進する人工知能(AI)インフラ投資プロジェクト「スターゲート」の一環として、オープンAIとオラクルはテキサス州に建設中の巨大なデータセンターに今後数カ月でエヌビディア製の強力なAI用チップ数万個を設置する。
1000億ドル(約14兆8000億円)規模のこのプロジェクトによる最初の施設となるこのデータセンターは、同州アビリーンに建設中。
事情に詳しい関係者によると、2026年末までにエヌビディアの半導体「GB200」が6万4000個設置される。段階的に追加され、今夏までに1万6000個が導入される予定だと非公開の計画だとして関係者が匿名を条件に述べた。
スターゲートはオープンAIとソフトバンクグループ、オラクルの合弁事業。エヌビディアが計画している出荷総数は単一顧客の単一データセンターの初期段階としては膨大なコンピューティングパワーを意味し、同事業規模の潜在的な大きさが際立つ。スターゲートは最大10拠点に拡大するとオープンAIは先に発表している。
オープンAIの広報担当者は、オラクルと共同でアビリーンのデータセンターの設計と建設に取り組んでおり、同センターに構築されるスーパーコンピューターの調達と運用はオラクルが担当していると述べた。オラクルはコメント要請に対し回答しなかった。エヌビディアはコメントを控えた。
最初のスターゲート施設専用に予定されている数のGB200の総額は数十億ドルに上る。エヌビディアはGB200の価格を公表していないが、ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は昨年、性能の劣るB200チップの単価は3万-4万ドルだと述べていた。
テキサス州の施設に加え、オープンAIとソフトバンクGのスタッフは、ペンシルベニア州とウィスコンシン州、オレゴン州で、将来的にスターゲートのデータセンターキャンパスとなる候補地を視察している。
関係者によれば、オラクルが既にクラウドコンピューティングのキャパシティーを持つソルトレークシティーも候補地となっている。
原題:OpenAI, Oracle Eye Nvidia Chips Worth Billions for Stargate Site(抜粋)
--取材協力:Ian King.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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