7日の東京株式市場で任天堂の株価が約7カ月ぶりの大幅な下落となった。日本株の相場環境が不安定になる中、世界的なファンドがパフォーマンスの高い一部の銘柄から資金を引き揚げているとの見方がある。

任天堂株は一時9.3%下落し、日本株相場が暴落した昨年8月5日以来の日中下落率を記録した。2月に上場来高値を更新し、年初来の上昇率は6日時点で23%に達していた。任天堂によると、同社株式の約半分は外国人投資家が保有している。

アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは、「グローバルの投資家が日本株のポジションを減らしている。これまで持ち続けてきた最も魅力的な銘柄でさえ、今では売却せざるを得ない状況だ」と話す。

ゲーム関連株は低迷する日本の株式市場で比較的堅調に推移してきた。今年のソラクティブ・ジャパン・ゲーム&アニメーション指数は6日時点で14%上昇し、東証株価指数(TOPIX)の1.2%安をアウトパフォームしている。

リブラ・インベストメンツの佐久間康郎社長は「年初から堅調だったゲーム関連株がかなり下がっており、換金売りが出ているのではないか」と話す。

任天堂と並ぶゲーム業界の巨人であるソニーグループは一時6%下落し、同じく昨年8月以来の落ち込みとなった。コナミグループは同4.3%下落。日本の大手100銘柄で年初来のパフォーマンスが最も良かったバンダイナムコホールディングスは同3%下落した。

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