(ブルームバーグ):米ジャンク債のリターンは高い期待に及ばないものの世界金融危機以来初めて米株式を上回る可能性が高い。この分野の第一人者、マーティン・フリッドソン氏が指摘した。
フリッドソンビジョン・ハイ・イールド・ストラテジーの最高経営責任者(CEO)である同氏が執筆した6日のリポートによると、投機的格付け米債の今後5年間のトータルリターンは、年率5.18%の見通し。1987年から2024年の平均8.48%および中央値6.80%を下回る。
米国株は通常、社債よりも高リターンだ。社債はその分ボラティリティーが低い傾向があり、クーポンや償還日もある。株式についてはバリュエーションの高さや、業績・経済見通しを巡る懸念、予測不能な米政策を受けた弱気見通しも出ている。
「ハイイールド債の5年間の期待される年率リターンが、リスクがより高い資産クラスの株式を大幅に上回っている状況は、資産配分をする者にとって考慮に値する」とフリッドソン氏は記した。
ただ投機的格付け債の足元の利回りは、過去の基準から見て将来の高いリターンを示すものではないとも言及した。

債券と同様の相関分析に基づき、同氏はS&P500種株価指数の今後5年間のリターンを年率3%と予測。 こうした形でジャンク債が株式をアウトパフォームすれば、08年12月からの5年間以来となる。
原題:Junk Bonds Are Set to Outperform ‘Riskier’ Stocks, Fridson Says(抜粋)
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