トランプ米大統領は自動車生産をメキシコやカナダから米国に戻したい考えだが、現実は厳しい。大半の自動車メーカーは生産移管に数年を要する見通しで、資金繰り難の部品メーカーでは実現しないかもしれない。

ブルームバーグ・ニュースは5日、カナダとメキシコに発動した25%の関税についてトランプ氏が自動車と部品メーカーに1カ月間の猶予を与えたと報じた。その狙いの一つは、企業に米国での生産拡大計画を立案させることだ。だが、バンク・オブ・アメリカ(BofA)の6日のリポートによると、米国での工場建設には数年かかり、多くのサプライヤーにとって財務上、実現不可能とみられる。

アナリストのジョン・マーフィー、ジョン・バブコック両氏はリポートで「生産能力構築と工場の人員確保には3年以上かかるだろう」とし、「25%の関税を支払うより米国で生産する方が高くつくため、大半の自動車部品メーカーには実行不可能だ」と分析した。

一時適用除外が発表される前の2月に実施された米自動車部品工業会(MEMA)の調査では、25%の対メキシコ関税についてサプライヤーの82%が自社ビジネスへの悪影響を予想。ほぼ半数が、関税発動から半年後に米国で人員削減を実施する見通しだと回答した。

BofAのアナリストによれば、自動車部品メーカーは既にメキシコでの賃金上昇に苦慮しており、「生き残りをかけて」他の中南米諸国への工場移転を検討している。自動車部品は自動車産業の対米輸入額の約半分を占めるという。

原題:Automakers Need Years to Move Factories, Despite Tariff Relief(抜粋)

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