7日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=147円台後半と、約5カ月ぶりの高値圏で推移。春闘の高い賃上げ要求を受けて日本銀行の追加利上げ期待が高まり、円買いが優勢になっている。トランプ米政権の関税政策に対する懸念から日本株が大きく下げていることも、リスク回避の円買い要因だ。

加藤勝信財務相は7日の閣議後会見で、為替相場について「昨年12月以降、一方的、また急激な動きも見られる」と述べ、「投機的な動向も含め為替市場の動向を憂慮しており、行き過ぎた動きに対して適切な対応を取っていく」とけん制した。

SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、日銀の利上げについて「期待が高い中で5月の見方も増えてくるとみられ、3月の決定会合で利上げのタイミングを示唆する可能性がある」と述べた。

また、米関税政策による不確実性の高まりから「ドルは買いにくい」と指摘。加藤財務相のけん制発言については「背景にある市場の懸念から悪い円高になってきているということではないか」との見方を示した。

円相場は6日に一時147円32銭と2024年10月4日以来の高値を付けた。25年春闘の賃上げ要求が32年ぶりに6%を超えたと連合が発表し、日銀の利上げ期待が高まった。

大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、きょうは米雇用統計を見極める必要があるが「トレンド自体は円高方向で、上下しながら円は切り上がっていく」とみている。日銀の利上げ期待が強い中、来週も毎月勤労統計や春闘の集計結果など、賃金の動向に注目が集まると言う。

日銀の内田真一副総裁は5日の講演で、日銀の経済・物価の見通しが実現していけば、利上げを続ける方針を改めて示した。円金利スワップ市場では7月までに利上げが実施される確率が7割を超えている。

 

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