トランプ米大統領はウクライナに対する軍事支援の停止を決定したが、ウクライナ軍は少なくとも数カ月は問題なく戦闘を継続できると、支援国の当局者は明らかにした。ただ、主要な弾薬は比較的早期に不足し始める恐れがある。

非公表の問題を話しているとして匿名を要請した当局者によると、数種類の防空ミサイルや、前線から離れた後方地域深くへの攻撃に役立っていた高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」用の弾薬などは、欧州の支援国が供給できない。ロシアが攻撃を激化させれば、より早く状況は難しくなりかねないと、当局者の1人は述べた。

ウクライナ軍第3強襲旅団のアンドリー・ビレツキー司令官は「弾薬について言うなら、最も大きな問題は防空用の不足だ」と、同国ラジオ局に発言。「まず第一に、地上配備型迎撃ミサイルシステム『パトリオット』と高性能地対空ミサイルシステム『NASAMS』だ」と、米国が主に提供した2つのシステムに言及した。

空の弾薬箱を軍用トラックに積み込むウクライナ軍兵士(2月9日、ポクロウシク近くの前線で)

トランプ氏は3日遅く、ウクライナに対する全ての軍事支援の停止を命じ、同国だけでなく同盟国をも動揺させた。ウクライナのゼレンスキー大統領に、米国の条件による和平交渉開始に同意させるため、圧力をかける狙いがあるとみられる。

これを受けてゼレンスキー氏は、先週の訪米でテレビ中継されたトランプ氏との会談が口論となってしまったことを「遺憾」だと表明。トランプ氏は4日夜の議会演説で、ゼレンスキー氏から「重要な書簡」を受け取ったとして同氏の融和的な姿勢を評価したが、軍事支援停止の解除には触れなかった。

カーネギー国際平和財団の上級研究員、ダラ・マシコット氏は、「トランプ氏はゼレンスキー氏に対し、ウクライナでの戦争で米国は欠かせないパートナーであると伝えたがっている」と指摘。「これが停戦に向かっている状況で起きてはいないことを、自分は懸念している。ロシアが日々、攻撃を続けているという状況で起きている」と述べた。

米国の元高官は、軍事支援停止が前線の崩壊を招くことはないが、その影響は結果を伴い、特にウクライナの弱点についてロシアにシグナルを送ることになると分析した。

また、米国とウクライナの鉱物資源取引について、ウォルツ米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、米国とウクライナの当局者が5日早くに交わした会話は「過去数日間と比べてかなり良かった」とFOXニュースに語った。

ウォルツ氏は「われわれは和平交渉を行う。すでに信頼を構築する手段について話し合っており、それをロシア側と話し合い、感触を確かめる」と述べた。

原題:Trump Pause in Arms for Ukraine to Hit War Effort in Months (1)(抜粋)

US Says Ukraine Mineral Deal Moving in Positive Direction Now

(抜粋)

(最終2段落を加えます)

--取材協力:Courtney McBride、Daryna Krasnolutska.

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