(ブルームバーグ):トランプ米政権は「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の対象となるメキシコおよびカナダ製品に関し、関税の軽減に向けた道筋を5日にも発表する可能性がある。ラトニック商務長官が4日明らかにした。
ラトニック氏はFOXビジネスとのインタビューで、「メキシコとカナダの双方の当局者がきょう一日中私と電話で話し、自分たちがもっとうまくやれると示そうとした。大統領は耳を傾けている。彼は非常に公正で、非常に合理的な人物だからだ」と発言した。
「大統領は彼らと何とか解決していくと思う。中止にはならないだろうが、『あなた方がもっと頑張れば、私も歩み寄る』という答えを出すと思う。あす恐らくそれを発表することになるのではないか」と同氏は語った。
対メキシコ・カナダ関税軽減の可能性を商務長官が示唆したことを受け、ニューヨーク時間4日の取引終盤で、カナダ・ドルとメキシコ・ペソは対米ドルでこの日の高値に上昇した。カナダ・ドルは一時0.8%高の1米ドル=1.4372カナダ・ドル、メキシコ・ペソは1%高の20.4739メキシコ・ペソを付けた。
4日の米株市場の時間外取引では、自動車メーカーと金融、半導体関連銘柄の株価が軒並み値上がり。ゼネラル・モーターズ(GM)が一時3.9%高、フォード・モーターが1.8%高、ステランティスは2.5%高となった。
トランプ政権は不法移民と合成麻薬フェンタニルの流入に「国家非常事態」を宣言し、メキシコとカナダからの輸入品に対し、25%の関税を4日に発動した。トランプ大統領がその後、どのような措置を検討しているかラトニック氏は明確には言及しなかった。
トランプ氏は「カナダ、メキシコに歩み寄ろうとしているが、全面的にではない」とラトニック氏は述べ、「中間地点のどこか」で関税が着地する公算が大きいと認識を示した。
米国でほぼ1世紀ぶりとなる大規模な関税措置の発動後、トランプ大統領の判断が揺らいでいる可能性をうかがわせる政権チームからのシグナルが、ラトニック商務長官によって初めて公に発せられた。
この発言に先立ち、トランプ氏は4日、メキシコおよびカナダからの特定の輸入品に適用除外を検討する用意をほとんど示さなかった。カナダのトルドー首相が対抗措置で報復する動きについては、貿易相手国の関税率と非関税障壁に応じて関税を課す「相互関税」が「同等に上積みされる」と指摘し、トルドー氏を「(カナダ州の)知事」と呼んでやゆした。
トランプ大統領の信頼できる盟友を含む共和党議員や民主党議員らは、米消費者のコスト負担を押し上げ、農業や自動車など主要産業に打撃を与える恐れがあると主張し、大統領に再考を強く促した。
ラトニック商務長官は、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わり第1次トランプ政権下で発効したUSMCAに関し、「それらのルールの対象である限り、大統領は軽減措置を検討している。そうでなければ、関税を払わなければならない」と説明した。
原題:Trump Mulling Canada, Mexico Tariff Compromise, Lutnick Says (1)、Loonie, Peso Climb to Session Highs on Potential Tariff Relief、Autos, Banks, Chip Stocks Jump as Tariff Relief Possible (1)(抜粋)
(商務長官発言や関税を巡る背景を追加して更新します)
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