自動車レースの最高峰フォーミュラワン(F1)の人気が米国で上昇していることを受け、モルガン・スタンレーの好成績ファンドがオーナー企業に投資している。

146億ドル(約2兆2000億円)規模の「グローバル・オポチュニティー・ファンド」の運用者、クリスチャン・ヒュー氏は、昨年7-9月(第3四半期)にF1のオーナーである米リバティ・メディアへの投資を開始した。ブルームバーグ集計のデータによれば、34銘柄から成る同氏のポートフォリオのリターンは2024年に27%と、92%の競合ファンドを上回った。

18日夜にロンドンで大規模な25年シーズン開幕イベントを開催したF1は、恐らく「世界で最もユニークな資産の一つ」だとヒュー氏はインタビューで指摘。「特に米国では視聴者が大幅に増加しており、減少しているケースもあると思われる他の人気スポーツの伸びを大きく上回っている」と語った。

 

欧州の富裕層向けのモータースポーツと長く見なされていたF1はここ数年、ネットフリックスの人気シリーズも追い風となり、米国進出が進んでいる。23年にラスベガスで40年ぶりに開催されたF1グランプリには約30万人が集まった。今年はマイアミを含め米国で三つのレースが予定されている。

スポーツ専門局ESPNのデータによると、ESPNとABCのプラットフォームで昨年にF1のレースを観戦した視聴者は平均110万人。22年に記録した過去最高にはわずかに及ばなかったものの、18年の視聴者数の2倍余りとなった。

リバティ・メディア株は今月、上場来高値を更新。24年は約47%上昇した。

原題:F1’s Rising US Appeal Draws Peer-Beating Morgan Stanley Fund (1)(抜粋)

--取材協力:Boris Korby.

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