ドイツの鉄鋼・工業製品メーカー、ティッセンクルップの株価が17日の取引で急伸し、約5年ぶりの大幅高で引けた。欧州が軍事支出の拡大を図る中、同社の潜水艦部門マリン・システムズの新規株式公開(IPO)計画が材料視された。

ティッセンクルップ株は一時20%を超える値上がり。欧州当局者が防衛費増額やウクライナ支援強化を検討しているとの報道を手掛かりに、欧州の防衛関連銘柄が全般に値上がりした。米国は欧州連合(EU)に対し、ウクライナとロシアの和平合意に向けたコスト負担を増やすよう圧力を強めている。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)のジェイソン・フェアクロー氏らアナリストはマリン・システムズのIPOについて、実現すれば強い需要が見込まれるほか、より幅広い株主層を呼び込む上でも寄与するだろうとの見方を示した。

フェアクロー氏の推計によると、マリン・システムズの価値は親会社の現在の時価総額の50%前後に上る可能性があるという。同部門は、北大西洋条約機構(NATO)が現在保有する通常動力型潜水艦(原子力以外の動力源を持つ潜水艦)の70%を供給している。

原題:Steelmaker Thyssenkrupp Soars as Defense Gains Add to IPO Merits(抜粋)

--取材協力:Paul Jarvis、James Cone.

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