暗号資産(仮想通貨)カストディアン(保管機関)の米ビットゴーが新規株式公開(IPO)を検討していることが、事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。業界に有利な規制環境を背景に上場を計画する多くの仮想通貨企業に加わることになる。

情報の非公開を理由に匿名で語った関係者の1人によれば、ビットゴーは下期(7-12月)にも上場する方向でアドバイザー候補と協議を進めている。ただ、話し合いは進行中で、まだ最終決定は行われていない。同社の担当者はコメントを控えた。

カリフォルニア州パロアルトに本社があるビットゴーは2023年、17億5000万ドル(現在のレートで約2700億円)の評価額で新規投資家から1億ドルを調達。昨年4月の発表文によれば、出資者にはゴールドマン・サックス・グループやDRWホールディングス、レッドポイント・ベンチャーズなどが名を連ねる。

トランプ大統領が暗号資産業界を支持する姿勢を鮮明にする中、多くの企業がIPOを計画。資産家で双子のウィンクルボス兄弟が創業した米仮想通貨会社ジェミニや、資産家ピーター・ティール氏が出資する暗号資産交換業者ブリッシュ・グローバルは年内にもIPOを実施することを検討中だ。

13年設立のビットゴーは米国で有数の暗号資産カストディアンサービス業者で、デジタル資産の取引、借り入れ、貸し出しのサービスも提供。 同社ウェブサイトによると、50カ国強に1500以上の機関投資家を顧客に持ち、世界全体のビットコイン取引額の約8%を処理している。

原題:Crypto Custody Firm BitGo Said to Weigh IPO as Soon as This Year(抜粋)

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