ソフトバンクグループは12日午後、2024年10-12月(第3四半期)の連結決算を発表する。同四半期の純損益は2四半期ぶりに赤字となった可能性があるが、市場は人工知能(AI)インフラへの投資計画の詳細や今後の財務戦略に注目する。

第3四半期のビジョン・ファンド(SVF)事業の税引き前利益は、ブルームバーグのデータによると、第2四半期に続き黒字となった模様。シンガポールの配車アプリのグラブ・ホールディングスなど投資先企業の公正価値が上昇した。一方全体の純損益については、ブルームバーグが集計したアナリスト3人の予想平均は1548億円の赤字となっている。

ただ市場の関心は、攻めの姿勢に転じたソフトバンクGのAI投資戦略に移っている。同社は1月、AI関連に今後4年で5000億ドル(約76兆円)を投じる「スターゲート・プロジェクト」を発表した。

ソフトバンクグループ本社

同プロジェクト発表後、ソフトバンクGの信用リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、実現性と財務への懸念などから最大で30ベーシスポイント(bp)拡大。約半年ぶりの高水準となった。社債スプレッドも一時拡大した。CDSでは日本企業で最もスプレッドの大きい楽天グループに迫る勢い。

スターゲートの出資者にはソフトバンクGのほか、オープンAI、米オラクル、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の投資会社MGXが名を連ねる。1000億ドルの投資を直ちに開始する計画だ。

ソフトバンクGは午後4時半から決算説明会を開催、後藤芳光最高財務責任者らが登壇する予定。

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