(ブルームバーグ):南アフリカ共和国は長年実施してきたエイズウイルス(HIV)対策プログラムが暗礁に乗り上げるのを避けるため、75億ランド(約615億円)を確保する必要に迫られている。トランプ米大統領が、南アの新たな土地収用法を批判し、同国への資金援助を全面停止する決定を下したためだ。
モツォアレディ保健相は5日、ケープタウンで議員らに対し、人件費にかかる46億ランドに加え、運営コストを賄う29億ランドが必要だと述べた。
南アのHIV感染者数は人口の約13%に当たる約780万人と、世界で最も多い。
20年余りにわたり、大統領エイズ救済緊急計画 (PEPFAR)を通じた米国の資金援助はアフリカ全土で数百万人の命を救ってきた。南アのHIV対策プログラムへの資金援助に占める割合は約5分の1に上る。
そうした支援が打ち切られれば、監視や研究、コミュニケーション、データ収集といった重要な分野が打撃を受ける。
強力なHIV対策プログラムがなければ、他の感染症の蔓延(まんえん)リスクも高まる。
ケープタウンのデズモンド・ツツ・ヘルス財団のリンダゲイル・ベッカー最高経営責任者(CEO)は「感染症はしばしば同時発生する。そのため私が最も懸念しているのは結核との同時感染だ。空気感染する結核に国境はない」と語った。
原題:US Aid Freeze Leaves South Africa $405 Million Shy for HIV Work(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.