(ブルームバーグ):台湾政府は、メキシコで事業を展開する台湾企業が生産ラインや投資を必要に応じて変更できるよう支援する。トランプ米政権によるメキシコなどに対する関税引き上げに対応する。
台湾経済部(経産省)は2日遅く出した声明で、企業が供給の潜在的な混乱に対処できるよう手助けすると表明した。
米アップルのスマートフォン「iPhone」を受託生産している鴻海精密工業(フォックスコン)などの台湾企業は、世界最大級のテクノロジー各社向けにサーバーなどの製品を組み立てており、グローバルな電子機器生産の鍵を握っている。
現在では多くの台湾企業が、米市場に近いメキシコで人工知能(AI)サーバーの製造やハイテク機器の部品生産を実施。
鴻海は昨年、AI半導体で世界をリードする米エヌビディアのチップ「GB200」を搭載したサーバーの組み立てで世界一となる拠点をメキシコに建設中だと発表した。エヌビディアと組む他の台湾企業には、メキシコで工場を運営する英業達(インベンテック)も含まれる。
経済部はトランプ大統領のメキシコに対する関税発動がもたらし得る影響への対策として、米国での投資イベント「セレクトUSA」に代表団を派遣し、「台湾企業が対米投資を増やし、米台双方のサプライチェーンに利益をもたらすビジネスモデルを構築する際に地元政府からのサポートを確保できるよう支援」する方針だと声明で説明した。
台湾の駐メキシコ経済文化代表処によると、台湾の対メキシコ投資は2025年までに40億ドル(約6200億円)に達する見込み。台湾企業は1999年以後、メキシコで約7万人を雇用しているもよう。
原題:Taiwan to Help Tech Leaders Like Foxconn Tackle US Tariffs (1)(抜粋)
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