米ボストン連銀のコリンズ総裁は3日、持続的なインフレ率上昇の兆しが見られない限り、関税が物価に及ぼす影響に米金融当局が反応する可能性は低いとの考えを示した。

「期待が十分に安定している場合」、当局は関税による物価上昇を「静観しようと努めるだろう」と、コリンズ氏は経済専門局CNBCとのインタビューで述べた。

トランプ米大統領は先週末、メキシコとカナダ、中国からの輸入品に関税を課すと発表。欧州連合(EU)などにも関税を賦課する意向を示した。しかし3日には、メキシコに対する米国の関税賦課が1カ月先送りされることをトランプ氏は確認した。

コリンズ氏は、ここ数日に発表されたような広範な関税が実施されれば、物価に影響を与える可能性が高いとしつつ、厳密な政策はまだ練られている状況だとし、影響の度合いを正確に予測するのは難しいと指摘。

その上で、米金融当局は辛抱強い姿勢を続ける必要があるとの自身の見解を改めて表明。特に、労働市場が「完全雇用に近い」中ではなおさらだと続けた。

「追加調整を行う緊急性はない」とコリンズ氏は発言。「データ次第になる。いずれかの時点で、政策スタンスに関して一段の正常化が行われるのは確かだ」と追加利下げの可能性について言及した。

原題:Collins Says Fed Could ‘Look Through’ Initial Tariff Price Hit(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.