(ブルームバーグ):31日の債券相場は下落。日本銀行による将来的な利上げへの警戒感がくすぶる中、米国の長期金利が時間外取引で上昇をしていることから、先物を中心に売りが優勢だ。一方、2年国債入札は堅調な結果になった。
大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、2年入札は予想より強い結果だったとし、しばらくは利上げが見込まれない中で「年度末を控えて利回り水準に妙味がある」と述べた。一方で、先物相場は朝方から軟調に推移しており、米金利上昇の影響もあるとの見方を示した。
2年債の入札結果によると、最低落札価格は99円94銭0厘と市場予想(99円92銭5厘)を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.06倍と、前回の3.95倍から上昇。小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は6厘と前回5厘から若干拡大した。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストは、債券相場の軟調な展開について、「日銀による半年に1回ペースの利上げが意識されている」と指摘。午後2時35分から日銀の植田和男総裁が衆議院予算委員会に出席する予定で、「改めて利上げに前向きな姿勢が示されると、相場の地合いの弱さを助長しやすい」と警戒する。

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